COMMENTARY
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■スペシャルオリンピックス・アートフラッグ制作のこと



 2005年2月26日から長野で開催されるスペシャルオリンピックス冬季世界大会の「SO(スペシャルオリンピックス)応援アートフラッグ・ムーブメント」の制作ワークショップで制作講師としてそのいくつかを担当させていただきました。ここでみなさんと制作したアートフラッグは競技会場などに展示され80ヶ国2500人の選手関係者を歓迎・応援します。
 この企画は今回のスペシャルオリンピックスの文化芸術プログラムのひとつにもなっておりいろいろな方々が参加して「応援の気持ちを旗にしよう」というもので、その言葉どおり自分たちの応援のポーズの形をそのまま旗にデザインにして、思い思いのアートフラッグに仕上げます。

 このワークショップには子供からお年寄りまで、学校や地域の集まりなども含めいろいろな方たちが参加しました。私はアートフラッグの作成を指導しましたが、できれば絵を描いたひとの思いがそのまま表れるように説明は最小限に、そしてなるべく「お手伝い」はしないようにしていました。
 いろいろな方がいます。授業の一環だからと最初は冷めている高校生、自由に描いていいといわれると逆にまったく手がでなくなってしまうお年寄りの方、描いている友達の世話を焼きながら自分ではなかなか描けない女の子、成績はつけないからなんでもありだよというと嬉々として取り組む中学生、一筆ごとに自分は絵が下手だと嘆く年配の方、とにかくエネルギッシュに絵の具を着けまくる知的障害の子供、一筆ごとに私に甘えて相談してくる小さな子供、生徒より自分が夢中になってしまう先生、などなどなど。
 ただどんな方でもはじまってしまうとみんな夢中になって制作をしています。SOの会場のある長野市の長野県庁でのプレ展示を兼ねた制作では作業を予定していた知事と障害者施設の子供たちだけでなく、はじめ遠くから見ていた職員の方々もスーツ姿のまま飛び入り参加していたのも印象的でした。
 またスペシャルオリンピックスとの関連で知的障害者施設などで制作をすることもありますがそれぞれの感性やエネルギーにあふれた作品はどれも素晴らしいものばかりで、そうした子供たちの中にいると私自身もワークショップ講師というよりどちらかというと一緒に絵を描いて遊んでいるといった感覚になったりします。

 絵を描くことはその才能があるひとにだけ許されたもので自分はそれには値しないと思っているひとも多いようです。また「上手な絵」というものにとらわれすぎているようにも感じられます。しかし今回の制作のなかで、自由に描くこと、大きな絵を描くこと、絵を描くことがほとんどない人でも少々の後押しがあれば作品を作ることができ、明るい表情で自分の完成作品を眺め、また作りたい、と多くのかたが話します。普段できない経験であるとともに、自分は(上手な)絵がかけないと思っているひとたちも何かそれまでの自分の先入観から解き放たれたような楽しそうな表情のかたが多かったことを私も嬉しく思っています。

 余談ですが、2004年のアースデイの時に私の作品展とともにTETSUOと子供たちがひとつの大きなキャンバスに一緒に絵を描くという企画がありました。他の企画が優先されたためそのときの企画としては実現しませんでしたが、私自身、今回こうして多くのひとたちとの作品製作を楽しみ、また機会があればこのアースデイのときに考えた企画を種に子供たちと共同作品を作れる企画ができたらいいなと思っています。
(2004年12月)




<サイト内の関連記事>
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 「スペシャルオリンピックス冬季世界大会・アートフラッグ制作ワークショップ」

<関連リンク>
■2005年スペシャルオリンピックス冬季世界大会-長野 http://www.2005sowwg.com/
■SO応援アートフラッグムーブメントhttp://www.nsyakyo.or.jp/v-info/menu_so/index_mokuji.htm
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